東海道御案内
長い道中では馬に乗り駕籠(かご)を雇うこともある。宿場では宿駕籠、辻カゴなどがあり、箱根の関所を無事に越すと「山祝い」といつて馬方、カゴかき等が祝儀をねだり、大井川を越すと「川祝い」と称して人足に酒手を無心されたのだから、苦しい旅であつた。
鹿島立ち
旅行の初日のことを言う。
昔は旅立の前日に鹿島に鎮座する阿須波明神を祭つたので斯く言われた。鹿島立ちには次の和歌を三度づつ唱えた。
〇庭中のあすはの神に小柴さし
あわれ祝はむ帰り来るまで
〇定めえし旅立つ日取りよしあしは
思い立つ日を吉日とせん
